MELBOURNE SOCCER REALITY
メルボルンサッカーの実情
いつも我らが日本代表SAMURAI BLUEと名勝負を繰り広げるオーストラリア代表。
そんなオーストラリアのサッカー事情をご紹介します。
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オーストラリアのサッカー
オーストラリアのサッカーのイメージは、ロングボールを蹴ってフィジカルサッカー!それは昔の話です。現在はその強靭なフィジカルとメンタルの強さに加えて、しっかりとパスを繋ぎ、技術や戦術への理解や対応力も進歩しています。
2015年にはアジアカップ初優勝を果たし、今年のコンフェデレーションズカップでは世界の強豪国と対等に渡り合いました。Aリーグ(豪1部)以外はセミプロリーグで、中にはNPL(2部)でもプロ契約の選手もいますが、大半がセミプロ契約で、社会人や学生が中心です。そのため、週2-4回の練習を夜間に行っています。(19時~21時)日本には、セミプロというシステムが存在しないため、想像しづらいと思いますが、本業×試合給を得ることができ、とても安定した給料が得られるので、Aリーグからオファーを受けても断る選手も少なくありません。
A-Leagueについて
Aリーグ(エーリーグ、A-League)は、オーストラリアのプロサッカーリーグであり、オーストラリア各地から10クラブ、ニュージーランドから1クラブが参加しています。MELSAKAは本田圭佑選手がプレーしたことで有名なメルボルン・ヴィクトリーのあるメルボルンを拠点とし、選手のサポートを行っています。
韓国の企業、現代自動車がオフィシャルスポンサーを務めており、公式にはヒュンダイ・A・リーグ(ヒュンダイ・エー・リーグ、Hyundai A-League)と称されます。
今年で15年目を迎え、スポーツ大国であるオーストラリアで年々人気がでてきています。過去には三浦知良選手、小野伸二選手、現日本代表でもある高萩洋次郎選手などが活躍し、今年から今井智基選手が活躍しています。
また世界でも活躍したデルピエロやダビドビジャなどもプレーするなど、オーストラリアのサッカーは年々レベルが上がり続けており、AFC champions league では2008年にアデレードユナイテッド、そしてここ最近Jリーグのチームがなかなか上位に食い込めないなか、2014年にはWestern Sydney Wanderers が優勝を果たしました。
National Premier Leagueについて
2005年にAリーグが誕生して以来、Aリーグの下のカテゴリーは各州ごとに分かれていて、2013年に新たに設立されたNational Premier League(2部リーグ),通称*NPL*が現在それぞれの州での一番上のリーグとなり、以下stateリーグと続いていきます。
またオーストラリアでは毎年FFACUP(日本で言うところの天皇杯と似たシステム)もリーグと並行して行われています。
FFACUPは2014年から開幕され、Aリーグの10チームと各州でのトーナメントを勝ち上がってきた22チームの計32チームが争われるとても大きな注目されている大会です。この大会はでは、下位リーグのチームがジャイアントキリングを狙って毎年気合を入れて挑んでくるため、毎年かなりの盛り上がりを見せています。
州リーグ(State League)について
State リーグはNPLの下に当たるリーグで、state1〜5まであります。 State2までは給料がもらえる場合がほとんどです。3でももらえるところも少なからずあります。 入れ替えも毎年あり、上位、下位のニチームがそれぞれ昇格、降格する仕組みになっており、state1 で優勝すればNPLに昇格することが可能となっています。 スカウトも度々視察にくるので、アピールを続けていれば上にいくチャンスは十分にあります。 ディヴィジョンが下がれば、やはりレベルも少し下がりややフィジカルサッカーよりになるチームも少なくありませんが、元Aリーガーもざらにいますし、イングランドプレミアリーグなどの世界のトッププレーヤーもプレーするなど、レベルは高いです。レベルの高い選手とそうでない選手が入り混じったリーグのように感じます。
[ NPL VICTORIA ]
圧倒的にレベルの高い「Victoria州」
各州のトップリーグであるNPLの中で、巷ではシドニーがあるNew South Wales州が一番レベルが高いと言われることもありますが、
実は圧倒的にメルボルンが州都であるVictoria州が一番レベルが高く、それはFFACUPでのVictoria州のチームの成績が物語っており、
勝ち進むのはメルボルンのチームばかりです。クラブが選手に支払う給料の良さもメルボルンサッカーの魅力で、世界中から有能な選手たちが集まります。
メルボルンはまだまだシドニーやブリスベンに比べ、日本人選手が圧倒的に少なく、アジア人同士の競争が少ないです。
Victoria州のサッカーと選手待遇
VictoriaのトップリーグはNPL Victoriaと呼ばれ、その下にNPL2、3があり、以下state1、state2,3.4.5まで続きます。
NPLのシーズンは2月下旬から9月まで、シーズンに向けてのプシーズンは11月から年末年始の休みをはさみ開幕前まで続きます。State leagueは3月下旬から9月まであり、NPLからState5まで昇格、降格システムがあります。
環境
victoriaには全部で200チームのサッカークラブがあり、ほぼすべてのチームが天然芝です。オーストラリアは土地が広く、だいたいどのチームも3、4面のサッカーコートを持っています。
上のチームになるとクラブハウスもあり、シャワーも完備されているところがほとんどで、クラブから練習着やカバンなども支給されます。サッカー環境はとても素晴らしいです。
気になる給料について
NPLの選手はほとんどの選手がセミプロですが、チームに何人かの選手はプロ契約をしている選手もいます。給料は年俸ではなく、試合給になります。値段は選手によって異なり、相場はNPLで1試合約$600~$2000(約5万円~20万円)になります。中には家や車をチームから提供してもらう選手もいます。
NPL2でもだいたい1試合$500~1500(約4万円~15万円)、State1でも1試合$300~$1200(約2万5千円~12万円)は貰っています。
ある選手の例
*あるMELSAKA選手の1例*(NPL):
【サッカー収入】1試合1000ドル(約9万円)× 4試合(1か月)=4000ドル(約36万円)
【本業(マッサージ)】時給36ドル(3300円)× 8時間(1日)× 5日(1週間)× 4(1か月)=5760ドル(約52万円)
サッカー収入【4000ドル(36万円)+本業収入【5760ドル(52万円)】=9760ドル(毎月約88万円)
毎月これだけの額を稼げれば、Aリーグ(プロ)のオファーを断る選手がいることも不思議ではありません。皆が、やるべきこと(仕事)×やりたいこと(サッカー)を両立できるのがセミプロであり、オーストラリアサッカーなのです。
メルボルンのあるVictoria州のNPLでプレーした日本人は岡田、町山を含み、片手で数えられるほどしかいません。
メルボルンには、日本プレーヤーどころか、アジア人プレーが全然いないため、一際目立つことができ、
自然と注目を集めることができます。
こんな素晴らしい環境なのに日本人が数少ないのは非常にもったいないのです。
しかしそんなNPLでプレーできる外国人プレーヤーは1チーム2人と限られています。NPL2〜State1は2020年から4名
また、現在たくさんのVISAプレーヤーが世界各国から挑戦しに来ており、中には元ドイツユース代表やスペインの古豪ヘタフェ(柴崎岳選手所属)、レアルマドリードの下部組織など、世界中から選手達が集まってきます。岡田が一年目にプレーしたStateリーグの
チームメイトにも中村俊輔選手とも試合をした、元イングランドプレミアリーグでプレーしていた選手などもいました。
このように、レベルの高いVictoriaでしのぎを削ってプレーできれば充実したサッカー生活が送れるのは間違いありません。